GBT(Guided Biofilm Therapy)
Guided Biofilm Therapy(GBT)とは、従来とは違う、新しい「歯周病治療・メインテナンス」のシステムです。
「エアフロー」「ペリオフロー」「ピエゾン」の3つの技術を使ってプロが行う歯のクリーニングのことを言います。
スイスの老舗医療機器メーカーが科学的エビデンスに基づいて開発した画期的な予防システムです。
当院ではGBTに基づいたメインテナンスを行っています。
バイオフィルムの除去に着目したメインテナンス法
むし歯や歯周病の原因菌が多数存在しているバイオフィルムは、水で流しても取ることができません。エアフローは、エリスリトールという水溶性の超微細なパウダーを高速で歯面に噴霧することによりステイン、バイオフィルムを除去することが可能です。予防にはホームケアも不可欠です。日頃から適切なブラッシングをして歯科医院でのメインテナンスを定期的に受けるようにしましょう。
小池歯科医院のケアの流れ
染めだしによる磨き残しチェック
染め出し専用の薬液を使って、患者さんのお口の中に歯石や歯垢がどのくらい残っているかをチェックします。また、お口の健康状態を詳しく知るために、口腔内撮影やレントゲン撮影などの検査を行い、現状を丁寧に説明いたします。
データでの見える化
歯を上下左右の4ブロックに分けて磨き残しを確認し、検査の結果から現在の状態と問題点を患者さんご自身にもわかりやすく説明します。必要に応じてプリントアウトした資料をお渡しすることもあります。
エアフローによる歯を削らないクリーニング
当院ではエアフローと呼ばれる機器を用いてお口の中のクリーニングを行います。エアフローは水と一緒に微小なパウダーを高速で歯面に吹き付けて、着色やバイオフィルムなどを取り除く施術です。削る動作が無いので、歯面を傷つけることなく清潔に仕上げることが可能です。
歯を傷つけず、汚れだけの除去が可能
着色やバイオフィルムの除去をスピーディーに行うことができます。また、歯の表面を守るエナメル質を損なうこともないため安全です。
※クリーニングだけでは十分な虫歯予防の効果を発揮できません。毎日の歯磨きと併用することが大切です。
染めだし後の磨き残し
エアフローでのクリーニング後
小池歯科医院のお口のケア
当院はEMS社が開発したプロフィラキシス マスターという機種のエアフローを採用しています。
高品質なクリーニングを提供できるので虫歯や歯周病の予防に有効で、露出した歯肉の全面を清掃できます。
歯面や歯肉に負荷をかけずにスケーリングすることも可能で、多くの局面で活躍します。
エアフロー+超微細ウォーター
スプレーの噴射により、プラークやしつこい色素沈着もすばやく除去可能です。
エアフローによるメンテナンス
プロフィラキシスマスターによるエアフローは天然歯だけでなく、人工歯のクリーニングにも有効です。
ペリオフローノズル+プラスパウダー
使用中に余計な負荷がからないよう自動的にパワーコントロールを行うので、歯面に必要以上の負荷をかけることがありません。患者さんが感じる痛みや不快感も非常に少なく抑えることができます。
ペリオフローによるメンテナンス
水とパウダーの噴出方向を分けることで、従来の治療法に比べて歯周組織にかかる負荷が軽減されます。インプラントなどの人工的な素材に対しても、安全にしっかりとメインテナンスすることが可能です。
スマートピエゾンによるスケーリング
スマートピエゾンという負荷に応じてパワー出力を調整できる機能を搭載しているため、不要な振動で歯面を傷付けることもなく、痛みの少ないやさしいスケーリングが可能です。
様々なチップ
機器の先端にチップを装着することができ、症状や治療法によってチップを交換しながらスケーリングを行います。インプラントのメインテナンスに適したものやスケーリング専用のものなどを使い分けることで、患者さんの歯や歯茎を守りながら、効率よくクリーニングを行います。
フッ素塗布(小児対象)
フッ素塗布は歯面を強化する作用があり、虫歯のリスクを低減することができます。当院では高濃度のフッ素塗布を提供していますので、虫歯予防のためにも3~4ヶ月に1回のフッ素塗布を推奨します。※料金¥1,500
オーラルフレイルとの関係
「オーラルフレイル」は加齢などによってお口の機能が衰えることです。
個人差はありますが、人間は年齢とともに噛む力が低下する上に、
飲み込む力が弱くなったり、食べ物が詰まりやすくなったりします。
それに伴って誤嚥性肺炎などの可能性も高まり、死亡リスクが倍以上になるというデータもあります。
お口の衰えはある程度進んでいても、適切なケアをすることで元の状態に戻すことが可能です。
年齢のせいとあきらめずに、兆候があればできるだけ早く当院にご相談ください。
小池歯科医院では、オーラルフレイル予防としてエアフローを推奨しております。
オーラルフレイルとは
オーラルフレイルは、噛む力や飲み込む力などの口腔機能の衰えを示す言葉です。お口の機能が低下すれば食べられるものが減って食欲が減退し、体力や気力の低下にもつながっていきます。
近年はオーラルフレイルについてさまざまな研究が行われていますが、オーラルフレイルはある程度進行していても、適切な治療を行うことで元の健全な状態に戻すことが可能だと分かってきています。オーラルフレイルは重症化する前の早期発見が大切であり、それぞれの状態に適切な治療を行うことで健康的な口腔内を保つことが可能です。
オーラルフレイルの症状
オーラルフレイルは少しずつ進行していくので、本人も気付きにくい傾向があります。進行すると死亡リスクが倍以上にも上がってしまうため、噛む力が低下してきた、むせることが増えてきたと感じた場合、オーラルフレイルという言葉を思い出して歯科医院にご連絡ください。
- 発音がはっきりしない
- わずかなむせ
- 食べこぼし
- 噛めないものの増加
- 滑舌低下
- お口の乾燥
※上記のような症状が見られる場合は、小池歯科医院までご相談ください。
オーラルフレイルのセルフチェック
オーラルフレイルは小さな変化しか起こらないので、気づきにくい傾向があります。しかし、代表的な症状を知っていれば早い段階で気づいて治療を受けやすくなります。そのため、オーラルフレイルの症状が出ていないかを時々確認してみることをおすすめします。
- 以前に比べて硬いものが食べにくくなった
- 水やお茶でむせるようになった
- 入れ歯を使用している
- 口が乾くのが気になる
- 外に出る機会が減った
- 滑舌が悪くなってきた
- ここ半年で2〜3kgの体重減少があった
- 1日2回以上は歯を磨く
※上記のような症状が見られる場合は、小池歯科医院までご相談ください。
小池歯科医院で行うケア
当院では歯科衛生士を担当制にしており、細かい変化に気付きやすく、継続したケアを提供できるように配慮しています。患者さんにとってもなじみがあることで相談もしやすいと思いますので、気になることがあれば、遠慮なく担当衛生士にお話しください。
ご自宅でできるセルフケア
- 滑舌の改善
滑舌が悪くなると会話がしにくくなるのでコミュニケーションの意欲が低下します。また、咀嚼もしにくくなって栄養補給にも影響が出ます。早口言葉などで日ごろから衰えを防ぎましょう。 - 舌のトレーニング
舌を動かす機能が衰えると飲食や会話がしにくくなり、心身の状態悪化につながります。舌は専用の器具を使えばトレーニングできますので、機能低下が起こらないよう気を付けましょう。 - 咀嚼機能の改善
噛む機能が衰えると、食べ物とともにお口の中の菌が肺に侵入する可能性が高まり、それに並行して誤嚥性肺炎のリスクも上がります。ガムを噛めば咀嚼に使う筋力低下を防ぐことが可能です。